ラッコが日本の水族館から消えるかもしれない理由について

2015-09-02

こんばんは。最近は全国的に不安定なお天気が続いていますね。
私事ですが、今週末に家族旅行に行く予定なので、晴れてほしいなぁと祈るばかりです。

さて、あなたは日本国内で飼育されているラッコの数が何頭いるかご存じですか?
ピークだった1996年には28施設で122頭飼育されていたそうですが、なんと現在では10施設で15頭しか飼育されていないそうです。
かなりの少なさに驚きますよね。

ラッコの飼育数が激減した理由の前に、まずは日本におけるラッコの歴史から振り返ってみましょう。
ラッコが初めて日本へやってきたのは、今から33年前の1982年だそうです。
1982年に伊豆三津シーパラダイスで初公開されたラッコでしたが、翌年の1983年に鳥羽水族館でラッコの赤ちゃんが公開されて以来、その愛くるしい姿に日本中が熱狂し、大ブレイクしたそうです。

ラッコの飼育数が激減した理由は、大きく分けて三つあります。
一つ目は、現在日本で飼育されているラッコの高齢化です。
ラッコの寿命は15~20年ほどですが、国内にいるラッコの多くが高齢ラッコになっているとのことです。
二つ目は、野生のラッコを保護する為の輸入規制です。
国内で現在飼育されている野生のラッコのほとんどは、アメリカのアラスカ州、アリューシャン列島生まれです。
しかし、ラッコは国際自然保護連合によって絶滅危惧種に指定されているため、現在では野生ラッコの捕獲が難しい状況となっているそうです。
それに加えて、1998年にはアメリカが輸出を禁止し、ワシントン条約での規制も厳しくなったことにより、日本に新たなラッコがやって来ることは難しいとされています。
三つ目は、繁殖が難しいということです。
野生のラッコの輸入が禁止されたため、日本の水族館は国内でラッコを繁殖させることに頼らざるを得なくなった訳ですが、ラッコはとても個性が強く、相性がなかなか合わず繁殖がとても難しいとのことです。

現在、野生のラッコは保護されている成果もあり、少しずつ生息地域で数が増えているそうですが、石油タンカーから流れ出てしまった原油で海が汚染されたことによってラッコが死んでしまうこともあるそうです。
日本の水族館で見られなくなることは寂しいですが、絶滅してしまうことはもっと寂しいことなので、いかに人間がラッコとラッコが住む環境を保護し守っていくか、それがラッコを絶滅させないために必要不可欠なことだと思います。

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