天王寺動物園

2015-03-20

今年開園100周年を迎えた大阪市天王寺動物園が、年明けごろに「展示動物の種類を約2割削減する」という方針を決めていたそうですが、先日有職者会議が行われ、具体的な意見がまとめられたとのことです。
新しく決められた方針では、コアラやキーウィ、オウサマペンギンなどをはじめとした計8種類の展示をやめ、繁殖に成功しているホッキョクグマや、日本在来種のモグラなどの展示を強化するということです。

有職者会議では現在飼育している約200種類のうち、「コアラ」は、人気はあるものの新たに入手するのが難しいうえ、エサ代が3頭に対して年間約7400万円もかかっていて、全動物のなかで最も高いということから、今後補充しないとしたそうです。
そして、ニュージーランド生息の飛べない鳥である「キーウィ」は、現在日本で飼育しているのは天王寺動物園だけという大変貴重な動物ですが、コアラ同様に入手困難のため補充しないそうです。
最後に、寒冷地域で暮らす「オウサマペンギン」は、老朽化した施設を改築する費用がかなりかかってしまうことから、5年をめどに他の動物園に譲るとのことです。

人気の動物がたくさん見られなくなってしまうことは非常に残念なことですが、私はこの決断に賛成します。
私は動物園や水族館、植物園などが大好きで色んな施設を見に行ったことがあるのですが、天王寺動物園には特に「人手不足」、「動物が多すぎて管理が行き届いていない」印象を受けました。
人気の動物が展示されてあるそばには必ずスタッフがいるのですが(それでも数は少ないと感じました)、あまり人気ではない、動物園の隅の方に展示されてある動物たちのそばには一切スタッフはいませんでした。
こんなにずっと目を離していて大丈夫?と少し心配になったほどです。

天王寺動物園は、関西に住む方なら必ず一度は行くであろう、好アクセス地にありながらも歴史のある動物園です。
これまでも天王寺動物園は、動物の生息地の景観を可能な限り再現した上で、そこに暮らす動物の様子を紹介する「生態的展示」を取り入れた新しい「アフリカサバンナゾーン」や「熱帯雨林ゾーン」などを作ったり、最近では100周年を記念して、イラストやアニメ、デザインを学ぶ専門学校生らが、様々なアイデアを生かした作品づくりに取り組んだりと、様々なアクションを行ってきました。
天王寺動物園は私にとっても思い入れのある動物園なので、これからもがんばってほしいと思います。

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