年賀状
年末が近づいてきて、街に出ればあちらこちらから年賀状販売の声が聞こえますね。
ちまたでは、2015年用年賀はがきの羊のデザインが話題になっているそうです。
何故かというと、2015年用年賀はがきの羊のデザインを手がけたのは、2003年用年賀はがきの羊のデザインを手がけたデザイナーと同じで、デザインが「2003年の続編」となっているからなのです。
気になる方はデザインを検索していただければ一目瞭然なのですが、2003年当時は羊が編んでいる途中だったマフラーが、2015年の今回、12年越しでやっと完成した、というストーリー仕立てになっています。年賀状の干支のデザインを「続編」にしたのは、今回が初めてだそうです。
年賀はがきの発行枚数は、ピークの2004年用で約44億6000万枚あったそうですが、昨年2014年用では約34億枚まで減ったといいます。年賀はがきの販売は郵便収入の大きな柱であるので、日本郵便は様々な新しい試みをしているそうです。
例えば、特に年賀状離れが進む若者向けに、通信アプリLINE上の友人へ直接年賀はがきを送付できるサービスを導入しました。年賀状の代わりに電子メールを使う若者が増えたことを逆手に取るといった発想は素晴らしいと思います。
さて、年賀状ですが、いつ頃から日本に存在するか皆様ご存じでしょうか?
年賀状の歴史は、平安時代までさかのぼると言われています。
残念ながら、誰が最初に年賀状を出したのかなどの史料は残っていないそうです。しかし、7世紀に起こった大化の改新後に「飛駅使」という伝令書を届けるための機関が設けられた、という記録が残っているため、日本で手紙のやり取りがされるようになったのは、これ以降のことであると見られています。
平安時代の貴族である藤原明衡がまとめた手紙の文例集の中には、年始の挨拶の文例があったそうです。したがって、この頃には一部の貴族によって年始の挨拶が手紙で行われていたことが推測できます。
そして、庶民の間で手紙が広まってきたのは江戸時代で、町飛脚などを使って町人などが手紙を出すようになったそうです。さらに明治時代になって郵便事業の創業や郵便はがきの発行などにより、より日本中に広く広まっていったと言われています。
昔も今も、新年の挨拶を誰かに伝えたいという気持ちは同じだったようです。
最近年賀状書いてないな…という方もこの機会に書いてみてはいかがでしょうか?
同じ「あけましておめでとう」という言葉でも、電子メールの文章と手書きの文章では伝わり方が全然違うと私は思います。