卒論で税金を扱っているけど先に進まない!
こんにちは。卒論代行レポラボ代表の山川です。
今日は卒論のテーマとしてよく取り上げられる「税金」についてお話ししたいと思います。
税金をテーマにしてきた皆さんの先輩はほとんど次の進行になります。
・資料がよく集まる
・資料の内容をまとめていく
・文字数も順調に増えていく
・なんか無事に終わりそう!
そう、途中までは順調に進むのです。ある程度進んでから罠に陥っていることに気が付くのです。
「ところでこの論文で何が言いたいの?」
論文としての主張が何もないまま進んでしまい、ただ資料の内容をまとめた文字の塊ができてしまうのです。これでは論文にならないのです。
そこで、税金に対する考え方をいくつか紹介したいと思います。あなた自身の税金に対する考え方や立ち位置が定まれば、論文として主張がきちんと生まれるからです。
増税は悪いもの?減税はいいもの?
増税や重税で国が滅ぶ。世界史を習ってきたならば、そういった話をいっぱい見てきたことでしょう。また、来年から社会に出る皆さんにとっても、税金が高ければ手取り収入が減ってしまいます。
「税金なんてなければいいのに!」
これが納税者の気持ちです。
個人としての思いは、みんな「税金は減れば減るほどいい」ですが、個人的な感情と勘定にとらわれてしまっては、税金の本質を見失ってしまいます。
特に卒論では個人的な感情を書く場でもありません。
ここで大事なのは、全体のバランスです。そもそも、税金を徴収しているのは国です。国は徴収した税金をどうしているかと言うと、すべて使い切ります。
つまり、みんなからお金を税金と言うかたちで回収し、その回収したお金をまたみんなに還元しているということです。国はみんから回収したお金を貯めこむわけではありません。
国債といった借金に関しては議論が複雑になるのでいったん置いておくとして、みんなから50兆円集めたら、同じ50兆円をみんなに還元しているのです。
税金を払って苦しんだ人がいるのと同じ分、税金のおかげで恩恵を受けている人が同じだけいるのです。
したがって、増税しようが減税しようが、国民全体で見た苦しみも恩恵も相殺されるということです。では、なぜ重税や増税が悪と言われてきたのでしょうか。
これは国がみんなに還元するときに問題が起きてきたからです。簡単に言うと、税金を納めてくれた人たちに換言すれば国は豊かになっていきます。
例えば皆さんのように、来年から社会で働く人です。道路を整備したり、通信環境を整備したり、企業に必要な資源を整えたりといった方向で税金が使われれば、納税額もどんどん増えていき、いい循環になります。
一方で何も生産性がないものに税金を注ぎ込んでも何も豊かにはなりません。それが一体何なのかここで書くと反響がありすぎて困るので、具体的な名前は伏せることにします。
ここまでの内容をまとめると、
・増税しようが減税しようが、国全体では税金の苦痛も恩恵も相殺されてゼロになる。
・ただし、納税者にきちんと還元されないと先細りになってしまう
まずは国全体のバランスという観点を覚えましょう。これだけでも卒論には生かせます。増税が悪い、減税がいいといった個人的な感情や次元を一瞬で超えられます。誰から徴収して、誰に還元しようとしているのか。こういった方向で議論を進めると、文字数も増えながら深みを増していきます。
税金で国の借金を減らすべき?
「税金をあげないと国の借金が減らない!」
これも皆さんがどこかで聞いたことがある話ですよね。国家財政の先行研究も税金を扱っていればいくらでも出てきます。
「いっぱいそういった資料まとめました」
そう皆さんの先輩も言ってきました。
「じゃあ国の借金が0ってどういう状態なの?」
この質問に対する答えは思い浮かびますか?
ビックリする質問ですよね。先に答えを言うと、国の借金が0って、あなたの財布も口座も0円。あなたの家族も同じく0円。学校や会社もみんな0円ってことになります。
「意味がわからないよ!」って言いたくなりますよね。
そもそもお金を合法的に印刷できるのは国だけです。個人の偽札はもちろんダメですよ。
国の借金は、物理的にはお金を印刷して国内に流したときに発生します。そのお金でみんなが商売や経済活動をして、いくらか税金で帰ってくる。
だから例えば「国に1000兆円借金がある」というのは、「1000兆円分みんなの手元に残してあるよ」という意味です。これ全部吸い上げたら、私たちの生活は当然メチャクチャになります。明日のご飯も食べられなくなってしまいます。
ですから、国の借金が「国内に対して」なら、多いとか少ないかはあまり気にしなくてもいいと見る考えもできるのです。
急激に財政再建したところで、明日のご飯も買えなくなる生活は困ってしまいますからね。
税金でバブル抑制?
ここからは税金の隠れた効果「バブル抑制」をお伝えします。
ここまでの話で、国はお金を印刷して、国内に流し、それを税金で回収するという話をしてきました。
また、国はお金を貯めこむわけでもないから、回収した税金分はみんなに何かしらの形で還元されていくとも。
ここで気づくことがあります。
「国は回収した現金で支払いをしているわけではない」
ということです。
紙幣って汚れるし、破れるし、痛んでいくんです。
だから、皆さんの見えないところでひっそり消されているのです。とてももったいないことに。
会計上、回収した税金の分を国民に還元はする。ただし、本質的には新たにお金を印刷して対応している。こういった状態になります。
「だったらいちいち回収なんてめんどくさいことしなくてもいいのでは?」
こんな疑問も出てきますよね?
これだとダメなのは歴史が証明しています。みんなの手元にお金が余り過ぎて、しょうもないバブルが起こるのです。
ヨーロッパではかつてチューリップの球根にとんでもない値段がつくバブルがおきました。現代の我々からしたら「なんでそんなバカなことが?」と思いますよね。
でも、税金を緩めすぎるとこうなってしまうのが人の定めなのです。だから、税金である程度経済を抑制する必要もあります。
バブルでメチャクチャになったら後始末が大変。これは我が国のバブル崩壊とその後の失われた30年が物語っていることでもあります。
今日の話は以上です。卒論で税金を扱っているあなたも個人的な意見や見解を打ち出すのに苦労してきたと思います。今日述べた考え方を仕入れれば、立場や考察を出しやすくなることは間違いありません。税金の隠れた効果や実態を意識して、ぜひまたこの後から卒論に取り組んでみてください!
私たちレポラボはあなたの卒論を応援しています!