豚の生レバーの規制について

2015-06-03

こんばんは。あなたは焼肉が好きですか?私は大好きなのですが、焼肉好きさんには大きい話題かもしれないこのニュースが注目を集めています。
それは、今月12日から「豚の生レバー(肝臓)が食べられなくなる」ということです。
私は元から生の肉は苦手なので「へー、そうなのかー」程度にしか思わなかったのですが、好きな方はとてもショックを受けていることでしょう。

6月2日、厚生労働省は食品衛生法の基準を改正し、12日から豚の生肉や生レバーを飲食店での提供を禁止することを決め、各自治体に通知しました。
もし違反した場合は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科せられます。
豚の生レバーなどはE型肝炎ウイルスや寄生虫のリスクがあるため、厚生労働省は、規制前でも十分に加熱して食べるように注意を呼びかけているとのことです。

今回豚の生レバーが規制されましたが、今からちょうど三年前、2012年7月に牛の生レバーが規制されたことはまだ記憶に新しいですよね。
牛の生レバーは、5名の死者を出した2011年に起こった焼肉店での食中毒事件をきっかけに規制されることになりました。
ではなぜ今回、牛の生レバーに続き豚の生レバーも規制されることになったのでしょうか?
その理由は、牛の生レバーが規制された代替品として、今までは提供されることの少なかった豚の生レバーを提供する焼肉店が増加し、その結果E型肝炎に感染する患者が増加したからだそうです。
厚生労働省によると、豚の内臓や血液はE型肝炎ウイルスや寄生虫などに汚染されていることが多く、しかも牛肉などに比べ内部まで深く汚染されるため、安全に食べるには十分な加熱が必要となるそうです。
今まではあまり明るみには出ていませんでしたが、過去10年間に豚の生レバーが原因の食中毒で32名の患者が出ているほか、豚の生レバーが原因とみられるE型肝炎で死亡例も報告されているとのことです。

では規制されていない他の動物、例えば鶏やイノシシ、シカなどの生食は安全なのか?と疑問を持たれる方もいらっしゃると思いますが、これらの動物ももちろん100%安全であるとは言い切れません。
生の肉には、食中毒の原因となるカンピロバクター、サルモネラ菌、腸管出血性大腸菌、寄生虫などがしっかりと含まれているので、食中毒の知識なしに生の肉を食べることは大変危険なことなのです。

もうすぐ豚の生レバーが規制されるからといって駆け込みで食べに行ったり、他の動物の生食に走ったりするのは控えましょう。
生でなくてもおいしい焼肉は食べられますよ。

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