読書レポートを少しでも上手に書くには?~7つの習慣 を題材に

2016-09-17

学校や企業の課題として読書レポートが出されることがあります。
この読書レポートは意外と難しく、ただ漠然と読んで理解した内容を書くだけでは平凡なものにしかなりません。
特に時間がないときには本文の要約になってしまいがちです。要約だけだと、あなたの意見や分析がないため、採点者からの評価がどうしても低くなってしまいます。

上手な読書レポートを書くにはコツがあります。
それは、本の内容を構造化した上でそこからあなたなりの示唆を導くことです。

読書レポートの模範的な構成は、
「著者の主張の理解→本の内容の構造的説明→あなたなりの示唆」
となります。

今回の記事では『7つの習慣 : 成功には原則があった!』を題材に、上手な読書レポートの書き方を説明していきます。

この本では様々な事例を基に教訓が示されていますが、その根底にあるのはインサイド・アウトという考え方です。
それは、次のようなものです。

「私的成功が公的成功に先立つ。つまり、他人に対して約束をし、それを守る前に、まず自分自身に対する約束をし、その約束を守らなければならない」(p.47)

すなわち、自分を十分に律することができるようになることが最も大切だというわけです。
この主張は、本書が自己啓発書と見なされる最大の要因だと考えられます。

著者が本の中で述べることはすべてこの考え方と関連付けて説明されています。

次に本の内容の構造的説明に移ります。

タイトルに「7つの習慣」とあるように、

・「主体性を発揮する」
・「目的をもって始める」
・「重要事項を優先する」
・「Win-Winを考える」
・「理解してから理解される」
・「相乗効果を発揮する」
・「刃を研ぐ」

という7項目から構成されています。

これらのうち、私的成功のための習慣である第一から第三の習慣、公的成功のために必要な第四から第六の習慣がそれぞれ解説さえ、最後に第七の習慣へと至ります。

名著として評判の高い本は大抵著者によって上手に構造化された筋書きをもっています。
そのため、一度熟読してしまえば構成を理解することはさほど難しくないかもしれません。

そして最後に「あなたなりの示唆」を記述します。

この内容は書き手によって異なりますが、例えば本の内容を踏まえて自分の体験を見つめ直したり、他の書籍での主張を引用して著者の考えを否定的に考察したりすることが代表的です。

どれほど素晴らしい主張をしている本でも、それが他の批判を全く受け付けないような完全なものであることはほとんどありません。
少々上級者向けの手法ではありますが、批判的考察を行ってみると自分の中での本の理解も深まってくるでしょう。

例えば、有名な経営者や政治家の伝記を読み、そこで成功の理由として挙げられている内容が『7つの習慣』と合致するかどうか検証してみることなどは、良い試みでしょう。

以上が基本的な読書レポートの書き方ですが、余力があればその本が書かれた背景や経緯などについて理解しておくとより深い読みができるようになります。

『7つの習慣』では、著者が成功の習慣を発見するために多くの文献を読み解く中で次のような問題意識が生まれていました。

「最近の50年間の成功に関する文献の内容は、自分自身の抱えていた問題や仕事で接してきた人たちの心の痛みを考えると、それはその場しのぎの表面的で薄っぺらいものにすぎない」(p.8)

このような背景から『7つの習慣』は読者にとってできるだけ実践的なものとなるように心がけられています。

完全に著者の置かれた状況や心理を推し量ることはできませんが、可能な範囲でそうした点にまで配慮することで、内容の理解が深まっていきます。

参考文献:
スティーブン・R・コヴィー 著、ジェームス・J・スキナー、川西茂 訳、1996年、『7つの習慣 : 成功には原則があった!』キングベアー出版

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